当院における皮膚科疾患診療について

当院では皮膚疾患に特に力を入れており、なかなか治らない難治性皮膚科疾患にも積極的に取り組んでいます。

痒みを主な症状として、動物病院で治療を受けていたにもかかわらず、なかなか良くならず当院に転院してくる犬の多くは「アレルギー」という診断を受けており、アレルギー用のドッグフードを食べているものの特に良化が見られない。ステロイドが減らせない。といったパターンが多く見受けられます。
たしかに、アレルギーの子もいますが、症状の主因は別な疾患である事も少なくありません。また、アレルギーだとしても食べ物の影響の占める割合が小さければフードを変えるだけでは良化は期待できません。

アレルギーとして、アポキルなどの薬を投薬しているものの、他疾患による皮膚バリアの低下に伴う細菌性皮膚炎（膿皮症）やマラセチア性皮膚炎を併発し、皮膚に改善が見られていない子もいます。

それ以外にも、ストレスに起因する皮膚病、内臓疾患や代謝異常からくるもの、内分泌性皮膚疾患・・・多種多様な皮膚疾患の原因・症状をじっくり見極め、ご家族からのヒアリングや皮膚状態の特徴などから、これまでの経験を活かし、確実に良い方向へと導くことが目標です。